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ユニットヒーター、エアーハンドリングユニット、フィン式ラジエーター、パイプコイル等の暖房用機器は定期的な保守を必要としないため、トラップも長期間にわたり放置されることがあります。従ってこれらのヒーターに用いられる機器はドレンがコイル内に残留するため、凍結による破損、腐食の発生、ウォーターハンマーによる損傷が問題となります。
■トラップの選定

安全係数&トラップ
    1、 圧力一定の場合
      逆バケット式トラップ及びフロート式トラップが適しています。
      ●安全係数は3。
    2、 圧力が変動する場合
      1、フロート式トラップ及びサーミックベント付逆バケット式トラップを用いたときは下記の通りです。
      _(1)蒸気圧力0〜0.1MPaの場合、定格ドレン発生量が作動圧力差0.01MPaにおいて排出できるトラップを選定して下さい。
      ●安全係数は2。
      _(2)蒸気圧力0.1〜0.2MPaの場合、定格ドレン発生量が作動圧力差0.02MPaにおいて排出できるトラップを選定して下さい。
      ●安全係数は2。
      _(3)蒸気圧力0.2MPa以上の場合、定格ドレン発生量が最大作動圧力差の1/2で排出できるトラップを選定して下さい。
      ●安全係数は3。
      2、標準型I.B.式トラップを用いる時は蒸気圧力が0.2MPa以上の時に用いて下さい。
      ●安全係数は3。

 

トラップの選定
      ヒーターの消費熱量を、使用する蒸気圧力における蒸気潜熱にて除すれば、ドレン発生量を知ることができます。
      [ 例 ]
消費熱量189,000kJ/h、蒸気圧力0.4MPa、潜熱を2116.4kJ/kgとすれば、
     
      ●安全係数は3。
       
      パイプコイル
      可能な限りパイプごとに個別にトラップを取付けて下さい。
    1、 単独パイプコイル
      単独パイプ又は多重パイプコイルでも、個別にトラップを取付ける時は裸管による空気加熱単位長さ当りドレン発生量より1m当りドレン発生量を求め、コイルの長さを乗じてコイルのドレン発生量を求めます。
急速な加熱が必要でないときは、逆バケット式スチームトラップが最適です。
      ●安全係数は2。
      _急速な加熱が必要なときは、逆バケット式スチームトラップのサーミックベント付が最適です。
      ●安全係数は3。
    2、 多重パイプコイル
      トラップの選定は次の方法による。
(1)裸管による空気加熱単位長さ当りドレン発生量に示されたドレン発生量にコイルの長さを乗じて、標準ドレンとします。
(2)多重コイル係数により使用状態による係数を求める。
(3)標準ドレン量に上記の係数を乗ずればトラップの容量が求められます。
      ●安全係数は(2)の係数に含まれています。
      [ 注意 ]
(1)多重パイプコイルでは、各パイプ間に相互干渉が起きることがありますから注意が必要です。
(2)過酷な作動条件において、トラップの容量が不足することがあります。
_....イ.気温が非常に低く、流入空気温度が設計値より低くなった場合。
_....ロ.工場の供給蒸気圧力が低下して、トラップの作動圧力が低くなった場合。
(3)エアーや非凝縮性ガスの排出を確実にすること。エアー等は熱伝導係数が鋼や銅に比べて悪いため、熱効率が低下いたしま
_...す。
 
  チェックポイント
 
対象機器 ユニットヒーター、エアーハンド、
リングユニット、パイプコイル
一定圧力 安全係数 3
最適型式 逆バケット式(ラージベント付)【880シリーズ
代替型式 フロート式【TF-5シリーズ
変動圧力 安全係数 2〜3
最適型式 フロート式【TF-6シリーズ
代替型式 逆バケット式(ラージベント付)【880シリーズ


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