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蒸気配管はボイラーと蒸気システムを結び、プラントへ蒸気を供給する役目を持っています。蒸気配管の要素はボイラーヘッダー・蒸気主管・枝管に分けられます。蒸気配管にはドレン溜を設け、ドレンの排出を行わなければなりません。

○ドレン溜の目的
(1)高速で流れる蒸気から重力によってドレンを分離させる。
(2)ドレンを滞留させ、スケール等異物を分離し、ドレンのみをトラップ流入させ排出するため。
1、ボイラーヘッダー
ボイラーヘッダーは一基以上のボイラーから蒸気を受け入れる特殊な蒸気主管として考えればよく、上部から蒸気を受け入れ、主管へ蒸気を供給する水平配管が一般的です。
ボイラーヘッダーには必ずトラップを設けて下さい。これはボイラー水、塩分及び固形物を完全に分離して排出しなければならないためであり、ヘッダーに取付けられるトラップは、すみやかに大量のドレンを排出できる能力を持ったものを選定しなければなりません。又、ウォーターハンマーに対して強い型式のトラップを選ぶことも重要なことです。
■トラップの選定

安全係数
通常3で取ります。
  トラップ容量
トラップ容量=安全係数×ボイラー容量×キャリーオーバー率(キャリーオーバー率は通常3〜5%とする)
<例>
ボイラー2,000kg/h×3台
トラップ容量=3×2,000×3×0.03=540kg/h
 

トラップ型式
逆バケット式スチームトラップが最適です。ドレンをすみやかに排出する能力があり、低負荷時にも有効な作動をし、ウォーターハンマーに強いからです。

 

取付方法
ヘッダー内の蒸気の流れが一方向であれば、下流側端末に逆バケット式トラップを一個取付ければ十分です。
ヘッダーの中間部へボイラーから供給を受ける時や二方向から同じような割合で供給を受ける場合には、ヘッダーの両端末にトラップを取付けて下さい。

  ドレン溜の大きさ
ドレン溜はヘッダーの管径が100A未満の場合はヘッダーと同一寸法とし、100A以上の時にはヘッダー寸法の1/2とします。但し100A以下にはしないこと。
2、蒸気主管
蒸気主管に取付けられるトラップは代表的な使用例です。蒸気主管においてドレンやエアーの混入が原因でドレンが滞留すればウォーターハンマーが発生します。これらは異常騒音とともに配管そのものや自動弁等の、他の機器類に重大な損傷を与えます。
■トラップの選定

安全係数
配管内は2。主管末や自動弁の直前は3。
■蒸気主管のウォーミングアップ時におけるドレン発生量
0℃から蒸気温度まで上昇させた時
蒸気圧力MPa 0 0.1 0.2 0.5 0.8 1.0 1.5 2.0 3.0 4.0 5.0
蒸気温度℃ 100.0 119.6 132.9 158.1 174.5 183.2 200.4 213.9 234.6 250.7 264.7
配管呼び径 ドレン発生量 W kg/m
25A 0.055 0.067 0.076 0.094 0.106 0.113 0.128 0.138 0.162 0.181 0.200
40A 0.087 0.107 0.121 0.150 0.170 0.181 0.204 0.219 0.259 0.289 0.319
50A 0.116 0.142 0.161 0.198 0.225 0.240 0.271 0.291 0.343 0.384 0.423
65A 0.194 0.238 0.269 0.333 0.377 0.402 0.454 0.488 0.575 0.643 0.709
80A 0.241 0.295 0.334 0.412 0.467 0.498 0.563 0.605 0.713 0.797 0.878
100A 0.341 0.418 0.473 0.583 0.661 0.705 0.797 0.856 1.01 1.13 1.24
125A 0.462 0.567 0.641 0.791 0.897 0.956 1.08 1.16 1.37 1.53 1.69
150A 0.590 0.724 0.819 1.01 1.15 1.22 1.38 1.48 1.75 1.95 2.15
200A 0.897 1.10 1.24 1.54 1.74 1.86 2.10 2.25 2.66 2.97 3.27
250A 1.26 1.55 1.75 2.16 2.45 2.61 2.95 3.17 3.74 4.17 4.60
300A 1.67 2.05 2.31 2.86 3.24 3.45 3.90 4.19 4.94 5.52 6.09
 

トラップ型式
異物に対する処理能力、瞬時的な大負荷のドレンの処理能力、耐ウォーターハンマー性、これらのことより逆バケット式スチームトラップが最適です。又逆バケット式トラップがもし故障しても、バルブは開の状態になる事が多い事からも、この型式がこれらの用途に適しています。
 

取付方法
ドレン溜は配管の低い所に必ず設け、又下記の箇所にはトラップを設置しなければなりません。
○立上り管の直前
○主管末
○伸縮管継手の直前
○自動弁の直前
これらの箇所でなくともドレン溜及びトラップは必要です。一般にはドレン溜は約30〜50mごとに設置し、100mを超えない様にして下さい。

 

ドレン溜の大きさ

    手動ウォーミングアップの場合
主管径の1.5倍以上の長さとします。ただし250mm以下としないで下さい。
自動ウォーミングアップの場合
700mm以上の長さとする。いずれの場合もドレン溜の径は、配管径が100A以下の場合は主管径と同一として、100Aを超える場合主管径の1/2として下さい。但し100A以下にはしないで下さい。
    チェックポイント
   
対象機器 蒸気主管(凍結の恐れがない) 蒸気主管(凍結の恐れがある)
安全係数 2〜3
最適型式 逆バケット式【1810シリーズ880シリーズ
代替型式 フロート式【TF-6シリーズ ベローズ式【TTシリーズ
ディスク式【CDシリーズ
3、枝管
  枝管は使用する機器に蒸気を送る分岐管ですが、いかなる箇所でもドレンの滞留が生じない様な設計としなければなりません。

■トラップの選定

 

安全係数
通常は3で取ります。ドレンの発生量その他は蒸気主管と同様です。

 

ドレン発生量
蒸気主管と同様です。

  取付方法
主管から枝管に取付けた自動弁までの長さが3m以下の場合、3mを超えている場合について以下に示します。

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