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フラッシュスチーム及びエアーを効果的に処理


DCコントローラは、サイフォン等でドレンを吸引排出する場合や、バイパスを設け流量を増すことによってドレンの排出を助ける必要がある用途等に最適な機種です。
ドレンが立上げられると圧力が減少してその一部がフラッシュ(再蒸発)しますが、通常のスチームトラップではフラッシュスチーム(再蒸発蒸気)と蒸気の区別ができないので、トラップは再蒸発蒸気の存在を感知して閉弁し、再蒸発蒸気が凝縮するまでは閉弁状態に保たれます。このためドレンの排出を防げてしまいます。DCコントローラーはこの欠点を解決するため、逆バケット式トラップのバケット下部から適量のフラッシュスチームをバイパスさせ再蒸発蒸気及びエアーを分離して排出する管を設け、逆バケット式トラップとしての適切な作動ができるように改造されたものです。
  1. ドレンを機器内に滞留させることなく迅速に排出しますので、工程の処理時間が短縮され生産性を高めます。
  2. 気液分離機能を備え、再蒸発蒸気とドレンとを分離して有効に排出できます。
  3. 低圧力差においても大量のドレンを排出することが可能です。
  4. フラッシュチーム(低圧再蒸発蒸気)を有効に利用できるので省エネルギーに役立ちます。
  5. ドレン負荷の変動に迅速に対応し、確実なドレン排出が可能です。
  6. 大型熱交換器等の大量のエアーが混入したドレンを確実に処理できます。
  7. 種々の容量、配管方式に適する豊富な機種を取り揃えております。

型式 21-DC 22-DC 23-DC 24-DC 25-DC 26-DC 81-DC 82-DC 83-DC 84-DC
仕様 最高使用圧力 1.6
最高作動圧力差 オリフィスサイズにより異なります。排出量の項目をご参照下さい。
オリフィスサイズ 排出量の項をご参照下さい。
最高使用温度 220℃
本体材質 ねずみ鋳鉄
接続 □JIS Rc(NPT-Rc 短管付)
   
  ■寸法及び質量
20-DCシリーズ (mm)
 
形式 21-DC 22-DC 23-DC 24-DC 25-DC 26-DC
バイパス管接続口径 10A 15A 15A 20A 25A 25A
A 108 133 162 191 216 259
B 248 311 394 457 514 597
L 197 241 324 381 426 502
H 378 460 543 606 680 787
質量(kg) 3.2 6.4 10.9 17.2 24.0 39.0
 
 
  80-DCシリーズ (mm)
呼び径 81-DC 82-DC 83-DC 84-DC
バイパス管接続口径 10A 15A 15A 20A
B 203 270 330 381
L 127 165 197 229
H 337 422 483 533
質量(kg) 3.4 7.9 13.8 21.3
 
 
  ■排出量
 
型式 21-DC、81-DC 22-DC、82-DC 23-DC、83-DC 24-DC、84-DC 25-DC 26-DC
作動圧力差
MPa
オリフィス
サイズ
排出量
kg/h
オリフィス
サイズ
排出量
kg/h
オリフィス
サイズ
排出量
kg/h
オリフィス
サイズ
排出量
kg/h
オリフィス
サイズ
排出量
kg/h
オリフィス
サイズ
排出量
kg/h
0.01 1/4 240 5/16 470 1/2 1020 5/8 1500 3/4 2150 1-1/16 4300
0.015 1/4 270 5/16 530 1/2 1140 5/8 1700 3/4 2400 1-1/16 4800
0.02 1/4 290 5/16 580 1/2 1200 5/8 1850 3/4 2650 1-1/16 5300
0.03 1/4 330 5/16 650 1/2 1320 5/8 2100 3/4 3000 1-1/16 6000
0.05 1/4 390 5/16 780 1/2 1500 5/8 2400 3/4 3500 1-1/16 7000
0.075 1/4 430 5/16 880 1/2 1600 5/8 2700 3/4 4000 1-1/16 7700
0.1 1/4 480 5/16 940 1/2 1750 5/8 2900 3/4 4250 1-1/16 8700
0.2 3/16 445 1/4 920 3/8 1800 1/2 3020 9/16 4200 3/4 8000
0.3 5/32 370 3/16 820 5/16 1750 3/8 2750 7/16 3600 5/8 7800
0.4 5/32 400 5/32 930 5/16 1900 3/8 3000 7/16 4100 5/8 9000
0.5 1/8 360 5/32 730 9/32 1750 11/32 2800 3/8 4000 9/16 8200
0.6 1/8 375 5/32 790 1/4 1530 5/16 2600 3/8 4300 1/2 7700
0.7 1/8 390 5/32 810 1/4 1600 5/16 2800 3/8 4720 1/2 8300
0.8 1/8 410 1/8 880 1/4 1700 5/16 3000 11/32 4600 1/2 8800
0.9 7/64 340 1/8 630 7/32 1450 9/32 2490 5/16 4050 7/16 7800
1.0 7/64 350 1/8 640 7/32 1500 9/32 2550 5/16 4150 7/16 8200
1.2 7/64 370 1/8 690 7/32 1650 9/32 2650 5/16 4700 7/16 9000
1.4 7/64 390 1/8 725 3/16 1450 1/4 2400 9/32 4000 3/8 7700
1.6 #38 330 7/64 580 3/16 1500 1/4 2490 1/4 3100 3/8 8200
   
■作動方法
ドレン及びフラッシュスチームはDCコントローラ内に流入します。フラッシュスチームはバケット内部でドレンから分離されバイパス管を通って排出されます。ドレンは内部に留まり、その量が一定量をこえると逆バケットにより制御される上部の弁を通じて排出されます。バイパスされるフラッシュチームの流量は手動調節弁の開度によって制御されますが、その開度はシステムの通常運転時に発生するフラッシュスチームの量、あるいはシステムに必要な流速に基づいてセットします。
通常負荷運転時に手動調整弁によりバイパスされるフラッシュスチーム量をセットすれば、システムのドレン発生量が通常運転時より多い場合はドレン排出弁の開弁時間が長くなる事によって確実にドレンを排出し、また、通常運転時より少ない場合はドレン排出弁の開弁時間が短くなり、少ない負荷に対応します。従って、すべての条件下で二次側への蒸気の排出を最小限に留めながら、確実なドレンの排出を自動的に行う事ができます。
■配管方法
  DCコントローラの配管方法としては二通りの方法(図2参照)がありますが、Aの方法で配管すれば低圧への二次蒸気が有効に利用できるので有利であり、DCコントローラの利点を最大に発揮できます。

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